In this episode, Yugo reflects on how he spent money lavishly on his child’s extracurricular activities after marriage and the birth of his first child. Driven by his own unfulfilled childhood experiences, he poured funds into lessons without a clear plan. Looking back, he realizes that a more strategic approach — such as setting up an investment trust for his child’s future — would have been far wiser. The core message: love for your child and smart money management are two entirely different things.
子どもの習い事に、年間で100万円近く使っていた時期がある。
それが「愛情」だと、本気で信じていた。
いや、信じていたかったのかもしれない。
前回のおさらい:FXで溶かした20万円
前回(第5話)は、FXの失敗談をお話ししました。「投資」のつもりで30万円を口座に入れ、最初の3万円の利益で「俺には才能がある」と舞い上がった。けれど損切りができず、最終的に約20万円を溶かして終わった話です。
あのとき痛感したのは、「勉強なき行動は投資ではなくギャンブルだ」ということ。でも正直に言うと、そこから僕がすぐに反省して賢くなったかというと……そうじゃなかった。人間、一度や二度の失敗じゃ変われないんです。
今回はそのFX失敗とほぼ時期が重なる、もうひとつの「じゃぶじゃぶ消えたお金」の話をします。
子どもが生まれた。世界が変わった。財布も変わった。
20代後半、僕は結婚しました。相手はおっとりした性格の女性で、金銭関係のことは全て私に任せてくれました。
結婚して数年後、子どもが生まれました。女の子でした。小さな手を見た瞬間、「この子のためなら何でもしてやりたい」という感情が、津波みたいに押し寄せてきた。あれは本物の感情だったと今でも思います。ただ、その「感情」がお金の使い方に直結してしまったのが問題だった。
自分の幼少期の「穴」を、子どもで埋めようとしていた
僕は子ども時代、習い事らしい習い事をほとんどやったことがない。親が共働きで余裕もなく、「やりたい」と言い出せる雰囲気でもなかった。水泳も、そろばんも、ピアノも、みんな「よその子がやるもの」だった。
だから娘が生まれたとき、無意識にそのリストを埋めようとしていたんだと思います。水泳教室、英語教室、体操教室、リトミック、ピアノ教室。気づけば週に4〜5日、どこかの習い事に連れて行っていた。
「うちの子には、俺がなれなかったものになってほしい。」
そう思っていた。いや、正確には、自分が経験できなかった子ども時代を、息子の人生で代わりに生きようとしていた。
具体的な金額を、正直に書く
当時の支出を振り返ると、こんな感じでした。
- スイミングスクール:月額 約8,000円
- 英語教室(幼児向けネイティブ講師):月額 約15,000円
- 体操教室:月額 約7,000円
- ピアノ教室:月額 約6,000円
- リトミック(ピアノ導入系):月額 約8,000円
- 各種発表会・教材費・送迎の交通費:月平均 約10,000円
合計すると、月に約54,000円。年間にすれば65万円前後。それが3〜4年続きました。総額で250万円前後は消えていったと思います。
数字を並べると、今さら胃が痛い。
で、娘はどうなったか
結論から言うと、小学校に上がるころには大半の習い事をやめていました。本人が「行きたくない」と言い始めたからです。英語も、体操も、「もういいかな」の一言で終わった。
残ったのはスイミングだけ。それは今でも続けているし、本人も好きで通っています。水泳は続けてよかった。でも他は? リトミック? ピアノ? 正直、何が残ったのか、僕には答えられません。
子どもが笑っていたのは、確かです。でもそれは、習い事が楽しかったからなのか、単純に外に出るのが好きだったからなのか。今となっては分からない。
「愛情」と「お金の使い方」は、別の話だった
ここが、この話の一番大事なところです。
僕は「子どものためにお金を使う=愛情を注ぐ」という図式を、疑わずに信じていた。でもそれは、半分本当で半分は自己満足だったと今は思います。「こんなにしてやっている」という感覚が、心のどこかにあった。
愛情は本物だった。でも、その愛情をお金で表現しようとしていた方法が、雑だった。
もしあのお金を、別の形で使っていたら
仮に、習い事の半分を整理して、月に2〜3万円を子ども名義の投資信託に回していたとしたら、どうなっていたでしょうか。
仮に月2万円を、子どもが0歳〜18歳の18年間、年利5%で積み立てたとすると——これはあくまで試算ですが——元本は約432万円、運用益を加えると700万円前後になる計算です。留学費用、大学費用、社会人スタートの軍資金。十分すぎる「未来への贈り物」になっていた。
でも当時の僕には、そんな発想が1ミリもなかった。「今与えること」しか考えていなかった。投資の「い」の字も、まだ自分の人生に存在していなかった。
必要な習い事と、不必要な習い事を見極めること
誤解してほしくないのは、習い事そのものが悪いわけじゃない、ということです。子どもの可能性を広げる習い事は確かにある。スイミングがそうだったように、本人が好きで、続けられるものは価値があります。
問題は「量」と「動機」でした。親の不安や後悔を、子どもの習い事で解消しようとしていた。それは子どものためではなく、自分のためだった。
子どもの様子をよく観察して、本人が「これが好き」と言えるものだけ残す。そこから浮いたお金は、子どもの未来に投資する。感情で散財するのではなく、長期的な視点でお金を使う。当たり前のことなんですが、僕は30代半ばになるまでそれができなかった。
お金の使い方は、人生の設計図だ
この連載を通じて、僕がずっと言い続けていることがあります。お金の使い方は、その人の人生観そのものだということ。
20代の僕は「今が楽しければいい」でお金を使い、FXで溶かし、習い事で散財した。でもそのすべての失敗が、30代半ばの転換点につながっていく。痛みがなければ、人は本当には変われない。少なくとも、僕はそういう人間でした。
あなたが今、子育て中で習い事の費用に悩んでいるなら、一度だけ立ち止まって考えてみてください。
「これは子どものためか、それとも自分のためか。」
その問いに正直に答えられるかどうかが、分岐点です。
📌 この回のひとこと
子どもへの愛情と、お金の使い方は別の話。
感情で散財せず、子どもの未来を見据えた投資を考えよう。
「今与えること」だけが愛情ではない。
次回予告:第7話「金融資産600万円、30代半ばの現実」
浪費、FXの失敗、習い事への散財——。失敗を重ねながらも、気づけば30代半ばになっていた。貯金はある。でも、それだけだ。このお金は本当に「育って」いるのか? 30代半ば、ゆうごはついに自分の資産と、正面から向き合うことになる。
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